枕経 (まくらきょう・まくらぎょう)とは、「枕勤め」ともいい、亡くなってすぐに菩提寺の僧侶が、納棺前に死者の枕元でお経をあげることを言います。お坊さんに最初にお経を読んでもらう葬儀の最初の儀式です。自宅で息を引き取ることが多かった昔は、危篤の際にお坊さんに連絡をして来てもらって、臨終の際にお経をあげてもらっていましたが、今は病院からご遺体が戻った時、菩提寺の住職に連絡をして納棺前に枕経を行うことが多くなっています。経机の上に枕飾りを用意し、遺体を北枕に安置したら、遺族と親族が数珠を持って遺体を安置している部屋に集まり、故人の成仏を願ってお経を読んでもらいます。真宗の場合は枕経 として、「正信偈」「短念仏」「回向」というお経が読まれます。枕経のときの参列者の服装は、喪服でなくてもマナー違反ではありませんが、洋服は地味なものにし、アクセサリーをはずして参列します。枕経が終わったら僧侶と通夜や葬式の日時を打ち合わせをし、納棺に移ります。